リバーシブルタイプ ／ 募集*

あー……
(　昨日は結局電話は繋がらなかった。それでも『昨日はすみませんでした』なんてメッセージを送るのはかえって不誠実な気がして躊躇われ。結果的には電話以外の手段は試すことなく夜は明けて。朝から愛犬や愛猫を撫でながらも行ってくるな、なんて彼らへと告げて。制服へと着替えてきたものの文化祭の為学校へ着くなりクラスTシャツへと着替え、周りも楽しむモードへと切り替わる。シフトが回ってくるまでの間は自由時間。さすがに女子と回る気はせず、友達と時間を過ごしていて。｢彼女と一緒なんじゃねーの？｣との問いにはあー、まあな。と言葉を濁しておき。ハンバーガー屋さん、唐揚げやおにぎり、ケーキやお茶菓子といった三年の出し物。謎解き脱出ゲーム、ボウリングなどの二年の出し物。それぞれ部活動の個性を生かしたものもたくさんあり、様々なところに顔を出したが彼女のいるクラスへは行く気がせず、トラブル回避の為にも近寄らないでおいて。自由な時間が終わるとシフトがあり、カフェエプロンをつけて対応を始めて　)


◎


やった。有り難う、三咲！
(　いきなり好きなキャラであるメルと出会えてテンションは上がりっぱなし。メルに後ろから肩に手を置く形でポーズを取って貰うとその暖かさにも嬉しくなり。ピューロランドではキャラクターに会おうとするとすぐに行列が出来てしまうってだから並ばずに写真を撮れるのは幸運だと言っても過言ではなく。掛け声よりも前に撮られていることなど気付いておらず、掛け声の後でメルへとお礼を言って握手をしてから彼の隣へと駆け寄って。メルと会えたことで頬は緩んだままで、｢三咲、カフェ行こ？もしかしたらシナモンとも会えるかもしれないし｣と普段よりいくらか声色も明るく。手を繋いで階段を上がった先できゃあきゃあと見知った騒がしい声が聞こえてくるのには気付かないふりをしておいて　)