赤の女王 2018-03-10 15:26:43 |
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―――…嘘やろ
( 陰気漂う路地に在るヤブ医者の塒から出てきた心算が、はて己は異国の地にでも拐かされてしまったのだろうか。右も左も赤赤赤、前も後ろも赤ばかり。朝露を纏い、瑞々しく咲き誇る名も知らぬ花に囲まれている此の状況は一体何だというのか。回らぬ頭では解も出ず、色彩の暴力を視界一杯に受けながらただ呆然と呟きが溢れた。医者崩れが処方した薬の所為か?等と疑ってはみるが、鼻腔を擽る香りが紛れもない現実だということを厭でも認識させる。為らば人攫いが攫うものを間違えたのだろうか?否それもあり得ない。背丈然り体格然り女と間違う要素が無い。「 ……あーもうなんっちゃ( 何も )分からへん 」考えども考えども腑に落ちることは無く、愈々頭痛さえ起こり始めては文字通りお手上げ、思考自体を放棄することにした。一つ寝てみれば何か変わるかもしれない。幸いにも昼寝に最適な天気、背中を預けるのは硬い地面だが無いよりはマシだと横たわれば瞼を下ろした。 )
◆ ◆ ◆
こんにちはぁ、ことりさん
( 太陽がぽかぽかと陽気を降らせる昼下がり。こんなお天気の日に部屋でじっとなんかしていられず、誰にも行先を言わないままお城を飛び出してきたのは良いのだが、最初に足を踏み入れた薔薇園で出口を求めてかれこれ三十分は彷徨っており。友達がいるから怖くはない。怖くはないが、そろそろ薔薇の匂いに飽き飽きとしてきたころ。近くを飛ぶ小鳥に挨拶をしても帰ってくるのは鳴き声ばかりで。「 ……ねぇアラン。おうじさまはまだむかえに来てくれないのね 」そんな呟きを溢しても白馬に乗った運命の人は現れるはずもなく。疲労に一度足を止めれば再び歩く気力も湧かず、諦めてその場に腰を下ろせば不安を掻き消すように"アラン"をぎゅっと抱きしめ直して。 )
( / 萎えに引っ掛からなかったようでホッとしております…!また、質問にもお答えいただきありがとうございます!私個人ではどちらを動かすか決めきれませんでしたので、いっそと其々のロルを用意してみました。稲荷は迷い込んだ直後、モニカは既に幾らか交流がある状態を想定しております。どちらのロルに返信するか、またその際お相手いただく住人様に関しての決定は主様にお願いしたく。優柔不断で申し訳ありません…! )
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