赤の女王 2018-03-10 15:26:43 |
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>女王陛下
そういう性分なのは、俺からすれば羨ましいです。
( 馬鹿にするのが好きとは決して褒められたことではないのだろうが、口下手を理由に寡黙の印象から脱せない己にとっては妙に羨望してしまうことを吐露して。丁度いい塩梅と言い渡された対処法には頷いて理解を示しつつも、果たして話半分が実行できるかは怪しいところなのだが。それはさておくとして、女王陛下が挙げた施設名から考えるに、この国は想定していた広さよりも広大らしかった。遊園地や湖が併設されていると聞けばそのスケールは更に広がり、それと同時にファンシーな世界の色に塗り直されていき。森のお菓子やさんなんて正に子供の為に用意されたアトラクションのようだ。アリスと呼ばれるのは大人だけでは無いのだろうかと妥当且つ今更な憶測を広げたところで口にすることはなく、「 有難う、御座います。誰かと仲良くなれたら是非回ってみます、。…それにしても、随分と広い国ですね、 」相槌としての首肯の後に説明に対する感謝と前向きな願望を述べた。序に先程抱いた感想を詰まらないおまけにして。「 、__女王陛下は何でもお見通しみたいだ 」 家具が欲しい働き口が知りたいと話した相手は彼女ではなくミスターだったのに、彼を通して話が伝わったのではないかと紛うほど的確な話題。それとも自然にその考えへ行く方が自然で普通なのだろうか。己にとっては不可思議なそれへの所感を包み隠さず伝えたところで、欲しいものとして浮かんだものが一つ。「 その出店街には、絵を描く画材道具も? 」 筆に絵の具にパレット、キャンバス、イーゼル。思い出すと次々に欲しくなってくる画材道具たちを脳裏に描きながら、「 もしあるのなら、今すぐにでも働き口を探そうと思います 」 と。幸か不幸か労働には慣れているのだから、それ等を直ぐに買えるのであれば就労を優先するのもやぶさかではないと。 )
>ジャックさん
( 最初はさもらしく豪語していたのに最後についた単語が真偽を引っくり返すと、海賊になりきっていたことに感心していたのも一転、ええ?と不満の声を上げて。宛らクリスマスに真実を知った子供のような、一瞬でも信じていたことが壊されたような気分に苛まれると口にこそ出さなかったものの視線は" 最後までなりきってほしかった "と言いたげに、じとり。勿論心の底からそう思っているわけではないのだから、云ってしまえばそれは冗談代わり。誰にだって見せないつもりだった子供っぽい一面も彼にだけは見せてしまうのは、どうにも彼は男性というより兄のように捉えてしまう為。気のいい笑顔でどこまでも褒めてくれるこういった部分もそう思わせる要因の一つなんだろう。なんて、彼に釣られて笑いながら。「 んーっとねぇ、今考えてるのはチョコチップクッキーとリディの故郷のお菓子!プリャーニクっていう名前なんだぁ、 」 尋ねかける視線を投げられては隠すこともなく素直に答えて、傍らの手はいそいそとクッキーの製作に取り掛かり始め。久し振りの製菓となれば案の定手際は悪いものの、懐かしい感触は顔を綻ばせた。混ぜたバターに卵を加えてかしゃかしゃと混ぜ合わせていれば思いもよらないアシストに思わず手を止め、きゅっと絞られた両目に彼を写し、「 ジャックさんっ、そのパンプキンプリン、リディと一緒に作って!お願い、っ 」 ボウルの中身が吃驚してしまうほどの勢いとともに前のめりで願ったのは3品目の協力で。なんとしてでも3品目を完成させて、あげたい人がいる。それを理由として付け足すと、じいっと期待の眼差しを向け。 )
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