赤の女王 2018-03-10 15:26:43 |
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( 元来より肝が据わっている質なれば、見知らぬ土地を背に寝転ぶことへの躊躇いは無かった。然しながら、そのまま眠りに落ちられたかと問われれば答えは否で。理由は明快、足音が聞こえたのだ。其れに気がついた時には既に彼方も此方に気がついていたらしく、丁寧に掛けられた声を耳に入れながら体を起こし、返事をする前に足音の主を見遣った。物腰の柔らかさに見合う人の好さそうな笑み、だが目の奥が笑っていない。人畜無害では無いと直感的に悟った。返しかけた言葉を飲み込み警戒を強めて。本性を現すまでは当たり障りのない相槌でも打っておくか。「――― はあ。魔を自称するとは、なんやけったいな( 変な )兄さんやなあ 」 そう考えていたのに、見るからに好青年という出で立ちには到底似合わない名を告げられたものだから、ついついそこへ突っ込む言葉が口から零れ落ち。悪魔とは地獄に生きる化生を表す言葉だったか。正気を保つ人間ならば冗談でも名乗る様なものではないが、ともすれば彼は本当に化生の類なのだろうか。左右で違う色の瞳を眺めながら考えてはみるが、辺りの異様さに飲み込まれた思考では碌な答えも浮かばず。「 なあ、悪魔の兄さん。俺、はよう帰りたいんやけどどうしたらええんやろうか。兄さんは帰り道知っとる? 」抑々彼についてよりも考えるべきことがあると はたと気がつけば、少なからず己よりも情報を持っているであろう相手に首を傾け問い掛けて。 )
( / お返事が大変遅くなってしまい本当に申し訳ありません……!!帽子屋さんと悪魔さん、二つの絡み文を出していただき有難うございます!どちらにしようか当方も長らく迷ったのですが、石化なので一度もお話したことがない悪魔さんの方にお返事をさせていただきました。また、今更なのですが、こちらのロルに返しにくい等の不備は御座いませんでしょうか…?もしそういった点がありましたら、一言御伝えいただければ書き直しますので、遠慮なくお申し付けください。 / 蹴り可 )
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