《聖母マリアの孤児院》人数制限有/特殊


「何でいつもこんなことをするんだ、って？やだなぁ、だって僕は悪魔だもん！」

「殺しはダメ、分かってる。でもそれなら、僕の本物のママを殺したアイツはどうして幸せに生きてるの？」



名前/ ダヴィー （ Davy ）

年齢/ 10

性別/ 男



容姿/ アーモンド型の燃えるような真紅の瞳はややつり上がった目尻にかけて睫毛に覆われており、まるまるとした頬と合わさって猫のような印象をうける。子供らしく柔らかい髪質のためエアリーなミディアムヘア、前髪は瞳が隠れる長さのものをセンター分け。身長143cm、色白ではあるものの至って健康的な体つき。手の甲には両親が付けたと思われる十字の切り傷があり、普段は包帯や袖の長いものを着るなどして隠している。私服は少し大人びたものを好むため、神父が買ってきた年齢相応の洋服に文句をつけることも多々。しかしどれだけ文句を垂れようとも1人では外出出来ない身ゆえ、神父が買ってきたものを組み合わせてなんとか自分好みにコーディネートしている。全体的に黒やグレー、パープルなどの暗い色を基調とした服装が多い。


性格/ 年齢相応で悪戯好き、怒られたって拗ねるか開き直るかで全く反省しない悪餓鬼。一般的な子供と比べると学力は劣るが、その代わりずば抜けた頭の回転の速さと独特な感性、子供ならではの行動力、好奇心で時折誰も思いつかないようなことをしでかす。ただその殆どが悪戯や揶揄いに関するもので、本人は人が驚いたり怒ったりすることがとにかく楽しいらしい。意図せず人を傷つけてしまうことも多い、無邪気で少し厄介者。しかし全てが全て悪意によるものでも無く、笑顔にさせるための悪戯であることもある根は優しい少年。自分が悪魔から産まれたことに対しては複雑な気持ちを持っており「だって僕は悪魔」という怒られた時の常套句は自慢げに使われることもあれば、物思いに耽っている際に自虐的に呟かれることもある。


備考/ 悪魔である母親から産まれた悪魔の子、父親は人間か悪魔かどころか居るのかどうかも定かでは無い。名前のダヴィーは ＂愛される者＂という意味の ＂David（デーヴィット）＂の略称で、悪魔である母親が散々住民に呼ばれた＂Devil（悪魔）＂を皮肉り子供の幸せを願って付けたもの。住民による迫害で多くの傷を受けた母親は子供だけでもと孤児院の前に少年と名前の書かれた手紙を置き、その後処刑された。それ以降10年間ずっと孤児院で暮らしており、最年少ながら孤児院で過ごした時間は最も長く神父や修道女の弱点はお見通しといった様子。悪戯の弁解や甘える際には神父を「パパ」、修道女を「ママ」と呼ぶことも。孤児院の子供たちのことは兄弟のように大切に思っており、ストッパーが掛かっているのか喧嘩になってつい力を使ってしまってもかすり傷程度ですむ。しかし赤の他人、ましてや孤児院の陰口を言うような人に対しては常に恨みや悔しさ、憎さを感じているため力は一気に膨れ上がり、その気になれば簡単に死に追いやることが出来る。神父や修道女に迷惑をかけるうえ神に忠誠を誓った身として人を殺すようなことはしていないが、陰口が聞こえて力を使わないよう月に一度の外出の際には陰口の対象となる瞳を隠して行動することが多い。また、他に類を見ない真紅の瞳のせいか視力はあまり良くない。



ロルテスト/(孤児院に来た時頃)
(黒いローブから滴る血もそのままに、古びた教会の前、女性は一心不乱に腕を動かしている。爛々と輝く真紅の瞳を何度も拭いながら書き上げたそれは、赤子の名前と思われるものであった。女性はふみゃあと鳴いた赤子の頬に何度もキスを落とすと、擽ったそうに煌めいた紅い瞳に「そっくりね」と震える声で微笑む。今にも蕩けそうな笑顔を見せる子からふっと目を逸らし、その丸々とした手の甲にぐっとナイフの刃を押し付けて。そして再び、今度は火がついたように泣き出した赤子の頬に優しくキスを落とした。ぎゃあぎゃあと大きくなる泣き声に胸を締め付けられながら、女性 ___、母親は鉄の匂いがこびり付いたローブに赤子を包む。「貴方はママの子。可愛い可愛い私の子。ごめんなさい」と嗚咽混じりに呟くと隠すように教会の陰に子を寝かせ、子と同じ傷が付いた手の甲を何度も撫で。_____ 茶色くくすんだ壁の向こう、どうかこの子を見つけて救ってくれる方がいますように。どうかこの子が名前通りの子になりますように。初めて神に祈りを捧げながら、零れる涙を拭って女性は教会を後に。 )


(孤児院に来てから暫く経ち慣れた頃)

(大皿に積み上がったスコーン、添えられたジャムとクロテッドクリーム。先程までピラミッドかと思うほど綺麗な塔を作っていたスコーンは土台の部分を残して机に散らばっており、刺繍の施されたテーブルクロスにこびり付くのは真っ赤なストロベリージャム。つり上がった目と生意気に舌を出した口が描かれていた。しかしその全ての犯人である十にも満たない少年には全く反省の色が見えず、むしろこの状況を楽しんでいるようで。「びっくりした？」と両手を広げてテーブルを一瞥すると、ケラケラ笑いながら指先に付いたイチゴジャムを舐め取る。暫く神父様の説教を聞き流していた少年だったが、修道女までやってきていよいよ煩くなったと思った途端、まだ小さい手で神父様の服の裾をきゅっと握り。うっすら涙を溜めて見上げる、この仕草に彼らが弱いこと。謝るとすぐに許してくれること。手に取るようにわかる彼らの弱点に、わざと噛んだ唇の痛みに涙を浮かべながら拙い発声で謝罪の言葉を述べ。 )
……パパ、ママ、ごめんなさい。はやく一緒にたべたくて、やっちゃっただけで……。許してくれる？


（ ／ keepありがとうございました、趣味を詰め込んだもので恐縮ですが、②の男の子が完成したのでお目通し頂ければと思います！
1番初めに孤児院に来た子という事で今のところ産まれてから今まで=孤児院歴10年と考えているのですが、問題無いでしょうか？また、ロルテの1つ目は少年目線だと書きにくいため母親目線とさせていただいております……！ ）