ななしのあるじ 2018-03-02 08:10:39 |
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あー、や───っと起きた。ったくどんだけ寝りゃ気が済むんだか。どうせパーティーだのデートだのって柄でもねーんだ、クリスマスくらい早寝早起きしろっての。
(12月25日、夕暮れ。早くも夜の帳が街を覆えばツリーのないこの部屋にもクリスマスソングとカラフルなイルミネーションが入り込んでくる。それにつられてか部屋の主がようやく瞼を開けば思わず溜め込んでいた息と文句が溢れ出て、寝顔を眺め続けて凝った体を伸ばしながら言うだけ言ってやり。これじゃ今日中の帰宅は無理だな。バイクの駐車料金えげつねえことになってるだろうな。と、あれこれ考えている間も相手の返事がないことに気づけば、その呆気に取られた表情で未だ自己紹介を済ませていない事を思い出し「あ、見りゃわかると思うけど俺サンタね。サンタクロース。アンタももう子供って歳じゃないけど、最近は少子化だの何だので業界も暇なのよね。だからまあ、願い事をした人間のとこにはなるべく行ってやろうってのがウチの方針な訳よ。昨日の夜からスタンバってたんだぜ?アンタはぐーぐー寝てたから知らないだろうけど」白いシャツに赤のライダースという、古参サンタには伝統を蔑ろにしていると嫌われるもはや色しか合っていないコーデを指さしながら端的に述べ。何せクリスマスはあと6時間程しかない。御託よりまずはプレゼントだと、前夜に相手が呟いた"望みのもの"を差し出して「ほら、アンタの欲しかった"クリスマスを一緒に過ごす恋人"。ちゃーんと届けに来たぜ」広げた腕と愛情一杯のスマイル、俗に言う"プレゼントはアタシ"状態。あとは煮るなりイチャつくなり好きにしろ、と得意げな眼差しで嬉々として受け取られるのを待ち)
(/スペースお借りします!株式会社サンタクロースから派遣されたお馬鹿なイケメン(?)チャラ男サンタです。クリスマスもあと僅かですが、男性でも女性でも受け取ってくださる方がいれば幸いです!)
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