七不思議に憑かれています!! ( 半指定 / 3l / 学校の七不思議 )

名称：第一の噂「異界階段」
真名：十三 至（じゅうざ いたる）

容姿 : 明るいアッシュベージュに染めた髪は緩い癖のついた長めのツーブロック。髪型然り耳につけたピアス然り何処からどう見ても少々不良なだけの一般生徒であり、肌も人間のように血色が良い。しかし切れ長のつり目は笑うと更に目尻が吊り上がり、人外らしい悪意混じりの悪戯っぽさを滲ませる他昼でも夜でも黄昏を映したような金色を浮かべている。上着は着用せずシャツの上から茶色のカーディガンにズボンとスニーカーというラフな格好。身長178cm。左目の下に泣き黒子のあるキツめだが端正なその顔立ちは、OBや教師、怪異達にとっては見覚えのあるものかもしれない。

性格： 幽霊らしいというのかゆとり世代らしいというのか、斜に構えたダウナーな態度で生者も死者もおちょくる人を喰ったような少年。階段から段差まで段とつく場所であれば何処へでも現れる気まぐれな神出鬼没。幽霊みのない地味な外見を逆手に取り、ただの人間と油断させた上で壁をすり抜けたり音もなく背後に立ったりとオーソドックスな悪戯を仕掛けてくる。素質のある子を見つけては黄泉渡りの烙印を押しホラーな世界へ放り込む一方、異界の門の番人らしく悪質な霊達が黄泉渡りに危害を加えないよう目を光らせる良い奴なのか悪い奴なのか曖昧な存在。「俺は別に黄泉渡りなんて好きじゃない、むしろ気に入らないから脅かすんだ」と一応、口ではそう言っているためどちらかといえば悪霊なのかもしれない。言葉通り他の怪異に比べて黄泉渡り、というより生きている人間に対しての羨望や僻みの念は強く、それは自身に人間だった頃の思い出がないことに起因する。

備考：ほんの数年前まで生身の学生だった元黄泉渡り。服装も霊界以外の知識もさほど現役生徒と変わりなく、時折本当にただの生徒と間違われるほど。死因は階段からの転落死。うっかり足を滑らせた不幸な事故として処理されたが足首に奇妙な痣があり、当時は「異界に連れ去られた」という噂が流行した。
本当の死因は噂通り怪異によるもの。好奇心からか同情からか、生前は怪異達と構い構われつつ奇妙な友人関係めいたものを築いていた。とりわけ"異界階段"とは仲が良かったが所詮は恐しい怪異、三年経ち卒業の時を迎えると離別を惜しむ執着心のせいか、校舎を去れる身への嫉妬心故かはわからないが別れを告げた去り際に階段から伸ばされた手に足を掴まれ転落死してしまう。
彼自身が"異界階段"に成ったのは怪異の性質によるもので、トイレの花子さんはじめ他の怪異のように"個人そのもの"ではなく"概念的"な存在だったせい。簡単に言えば「番人は一人で充分」、怪談の七人ミサキのように一人取り込めば前の番人は成仏できるという階段の仕組みが原因。体は死んでも魂は異界—この世とあの世の狭間に囚われたまま。新たな番人になった彼は人間だった頃の記憶も失くして黄泉渡りを誘い込み、同胞として怪異達と戯れる。
上記の通り人ではなく場所の怪談であるため七不思議の中ではインパクトに欠けるのが悩み。七不思議とはまた別の「卒業できなかった男子生徒の霊が今も校舎を彷徨っている」という噂のほうがキャッチーな事を僻んでおり、いくら指摘されようとその噂が自分を指すとは気づかない。


ロルテスト：

—上ったな？"あの世に繋がる13段目の階段"、聞いたことあんだろ。それを踏んでるんだよお前の足は。合格、才能有りだ。……何のってコレだよ、コレ。
（全12段から成る学校の階段。逢魔が時には存在しない13段目が密かにその姿を現し、階段を踏んだ者は異世界へ引きずり込まれるという。あるはずがなく見えるはずもない分かりやすいリトマス紙、それに引っかかった稀有な生徒には踊り場にひらりと登場して万雷、と呼ぶには些か適当な拍手を送り。こちらをただの生徒とでも思っているのか、怪訝そうな表情を浮かべていてもその体をするっとすり抜けてやればたちまち顔から血の気が引いていくのだから面白い。便乗するかのようにあの世へ繋がる13段目から手を伸ばしてくる亡者達を"しっしっ"と片手で追い払っては、凍りつく次期黄泉渡りへ「死者の世界へようこそ」と黄昏色の瞳で笑って）


（/keepありがとうございました！ご厚意で多めに時間を取っていただいたにも関わらず、素敵な世界観にいてもたってもいられず速攻でpfを書き上げてしまいお恥ずかしいのですが、不備等ないかご確認をお願い致します。
また担当する怪異について、先代黄泉渡りについてなど捏造と想像を詰め込んでしまった部分も多々ありますので問題がありましたらご指摘ください！）