……あたし、帰る (抱きしめられて このままでいたい気持ちをプライドが許さず 八一の手を振り払って、バッグを肩にかけると障子をぴしゃりと閉めて出ていって 少ししてから障子が小さく開けられて そのすき間から顔を覗かせて) …………今日は おめでとう (ポツリと呟くと、今度はそっと障子を閉じて複雑な胸中を抱えたまま帰宅して)