主 2018-02-10 20:51:48 |
通報 |
>早重さん
! あ、大丈夫。私本当そーゆーの大丈夫デス。
(「色んな話がある」という部分まではふんふん、と興味津々に耳を立てていたもののそこへ『怪談』という単語がでてきたところで耳が閉じた。ぴしゃり、と。餃子のように耳が丸まったのではないかというくらいのシャットアウトぶりだ。聞きたくない聞きたくない、と小刻みに首を振って。だが、なんということでしょう。そうしたことで今度はアドバイスまで聞こえなくなった。やむなくわずかに首だけ動かして後ろを仰ぎ見れば、相手がちょいちょいと左方向へ手を動かしているのがわかり、ほっと安堵したようにそちらへよいしょと身体を動かした。そして、行き過ぎた)
>晃さん
……すぅ……。
(――……それは、遠い遠い記憶で。いつのことだっただろう。そう、武芸を習い始めて間もなかった頃。今よりももう少しだけ髪は短かった自分は、武芸をする上でこれが大きなハンデとなることを理解した。だから、申し出たのだ。短くしたい。ばっさりしたいと。湯船から上がって雫の滴る髪を振ってそういった。すると、こう言われたのだ。もったいないと。あなたの髪はとても魅力的なのにと。それでも切りたいと言った。魅力なんて、別にいらなかったのだ。すると、すると? そうだ、こう言われた。優しく拭われながら、『遥姫。あなたの髪は本当に――「綺麗ですね。羨ましい」わ』と――。そして、意識が覚醒する。「!――母さま……っ!?」かぶりを上げた。そこには、求めていた姿はなく。見知った、副長の姿があって。皮肉な事に、わずかばかり睡眠をとったからだろう。状況を理解してしまった。ばっと相手から下がって距離をとる。「あ……」声がでない。笑顔が、作れなかった。え? どうやるんだっけ? あれ? 床に雫が、ぽたりぽたりと滴った。動揺して、髪先をぎゅっと握る。が、そうではなかった。零れ落ちているのは両の瞳からで。「やっ……なん、なんで……」隠すように両手で顔を覆って、その場に座り込んだ)
(/できた分だけ落としていきますー。続きはまた後ほどに)
トピック検索 |