ねねこ 2018-02-01 14:56:31 |
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ちょっとそこの犬、宜しくて?──そう、貴方よ、貴方。(折角この私が声を掛けてあげるのだから泣いて喜ぶぐらいしなさい、口には出さないけれどそんな意図が貴方に伝わっていることは確か。ぱしゃりと扇を閉じ、その扇で貴方の顎を掬い上げながらの戯れ。決して趣味がいいとは言えないけれど、残念ながら貴方との関わり方をこれ以外には知らないのだから仕方がない「今日は随分顔色がいいのね。良い事でもあったかしら、可笑しいわ。まるで私と顔を合わせないでいたから、心地良く過ごせたとでも言いたげね?」するりするりと口から飛び出していくのは貴方を蝕むような言葉ばかり。己の毒で貴方を蝕むことができるならそれで良い。恨め、怨め。そうしていつかきっと、蓄えた猛毒で私を殺してくれれば良い。貴方を甚振る微笑みにそんな想いが込められているなんて、知らなくたって良いのだ。)
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