術師 2018-01-01 04:23:59 |
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>四○九 凪
いやいや、心配してくれてありがとう。
僕は二○三番の本丸のにっかり青江、よろしく。
(恐らく彼女の本丸の刀も自分と同じ境遇なのだろう、だからこそ心配の言葉には幾らかの実感が垣間見え、名乗るよりも先に口をついて出てしまったのにも頷ける。言葉の順序を違えたことを気にしているのかやや狼狽えた様子に、思わずクスクスと笑いながら、きっと自分の主とはまた別の方向性で優しい審神者なのだろうと、にっかりはいつもより気持ち柔らかな声音で言葉を返した。)
体調の方は、うん、可もなく不可もなくといったところかな。
知らない部屋にいるのも落ちつかないから散歩でもしてみようかと思ったんだ……――そちらは?
(かすかに首を傾けて、凪が出歩いていた理由もごく軽い調子で聞いてみる。こちらが語った理由も嘘ではない、がしかしこの本丸に来る前よりも僅かに渇きは強くなった様な気もしている。「部屋にいた方が」という彼女の言葉も正しかったかもしれないが、精神の安寧と体調の天秤のバランスは難しいところである。 )
>○一一 いち
(/うっうっ温かいお言葉ありがとうございます…強く、強く生きます…)
(変化と言われ、思わず舌で歯列をなぞる。既に報告はしてあるがやや鋭利になった犬歯に触れて、これだけに限らずこの身に生じた変化はやはり主に仇なす可能性があるのかと苦々しさが胸に広がった。彼女はまだ信用するべきではないとは思っているものの、やはり情報はほしいにっかりは、どこに連れていく気か歩き出した揺れる白髪の後ろ姿にそっと追従し、)
お心遣い感謝するよ…――いちさん。
(その一言一言に心が逆立つような気がするのは渇きのせいか本能の警鐘か。ざわつく己の心と渇きで違和感の募る喉を宥めようと小さく咳払いを一つすると、短い感謝の言葉だけ返して、さてこれはどこえ向かっているのだろうかと彼女の行先を注視する)
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