人形の人形 2017-12-09 05:23:23 |
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>>No.7さん
……私、守って欲しいから貴方が欲しい訳じゃありません。
(火照る頬をぱたぱたと手で仰いでいたものの、ふと彼から告げられた言葉にきょとんと目を丸くすれば自分の頬を仰いでいた手をそうっと彼の手に伸ばして、それをそっと包み。自分よりも幾分か小さい手を壊さないように優しく握りつつ「家族が、欲しいんです。」とつぶやくように小さな声で答えれば今にも泣きそうな顔でにこりと笑って見せて。父も、母も、弟も。自分を置いて逝ってしまった。もう一人の家に帰るのも、一人での食事も散々だ。もし彼と家族になれたら、もうほかには何もいらない。そこまで自分が追い詰められていたのかと思わず苦笑すれば、笑はそっと目を伏せて。)
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