✦ 2017-11-04 00:00:10 |
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>ベル
(白金色の髪の隙間から現れた青色の宝石はどこか切なげな情を含み、鈴を転がすような声で紡がれた名は、つい数十分前に毒の刃に倒れたばかりのデンマーク王子のものであり。一瞬どきりとさせられたが、彼女もおそらく先程までの自分と同じで、役からの抜け口を見失っているのだろう。舞台上で悲劇のうちに死んだ恋人たちは、こうして天国で再会を果たしたのだろうか──ふと過った想像のままに、差し伸ばされた華奢なその手を掴もうと腕を伸ばしかけたところで、どうやら夢から醒めたらしい彼女はころりと態度を変えてしまい。途端に遣り場を失い手持無沙汰になってしまった片手を仕方なく己の後頭部へ持っていけば、髪を掻きながら「フェイントかけられちゃったなぁ」と緩く微笑んで。次いで舞台に挨拶をしていたと言う彼女に、今度はハムレットではなく、一人の先輩役者としてもう一度手を差し出して)
それは良い心がけだ。さあ、戻って着替えよう。帰りが遅くなるといけない。
(/ありがとうございます、支障ないようで安心致しました…!こちらこそ可愛らしいオフィーリア様とお話できること、とても幸せに感じております!では、背後はここらにて失礼致しますので、また何かご相談などありましたらいつでもお呼び出し下さいませ。こちらはレス不要です。)
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