✦ 2017-11-04 00:00:10 |
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>ベル
(主役を張った演目の後には疲労も一際大きく、閉幕直後から衣装を着替えもせずに舞台裏の椅子に座り込んで身体を休めており。デンマーク王国の王子の仮面を脱ぎ、イングランドのしがない庶民に還る瞬間。幾度となく経験を重ねて尚、上演を終えたばかりの言い知れぬ高揚感が尾を引く間はその境目すら不分明に朧々とするばかりで、役に入りすぎるのも恐ろしいものだな、とどこか冷静に自分を客観視しては徐に立ち上がり、熱を冷ます目的でおそらく既に人は出払ったであろう舞台上へと足を向け。しかしその予測は外れて、壇上には先程まで同じ演目に出演していた一人の女優の姿が。彼女がゆっくりとした動作でその場へ屈むのにつられ、まるで黒い薔薇が花開くようにドレスの裾が広がるのを、舞台袖の暗幕の陰から覗き見ては、その儚げな雰囲気にあてられてオフィーリア、と思わず呟きかけてしまう始末。慌てて片手で口元を押さえ、心を落ち着かせるべく一つ咳払いした後、相手の方へと歩み寄りながら声をかけ)
ベル、そんなところに座り込んでどうしたんだ。疲れたか?
(/初回絡み文のご提出ありがとうございます。早速絡ませて頂きました!壇上に一人佇むベル嬢があまりに美しかったので、欲張って上記ロルにてこの日の演目を『ハムレット』にしてしまったのですが差支えありませんでしょうか…?問題があれば勿論修正致しますし、蹴って頂いても構いません。よろしくお願い致します。)
>シェリー
っ!…ああ、違うんだ、こちらこそ失礼……って、シェリーか。いや、ぼうっとしていてすまなかった。
(呑気に上ばかり見上げていたものだから曲がり角から現れた人影にも気づかずに、あわやぶつかりかけてしまった目の前の婦人はこちらが詫びる前に頭を深く下げてしまったので、慌てて自分も謝罪の言葉を返そうとして。しかし直後に顔を上げたその女性はなんと自分の劇団の団員であり、見知った相手と知れて安堵しつつも、すぐに誰と気づかなかった事を含め自分の失態がなんとなく気恥ずかしく感じられ、項へ片手をあてて面映い表情を浮かべ。ふと彼女の手中に握られた白い紙の存在に気づけば、好奇心から許可もとらずにその中身を覗き込み。そこに描かれていたのは簡単な地図であり、ソーホー区内のおそらく彼女の自宅であろう箇所を出立点として、最終的に辿り着く先はどうやらウェストミンスター内のとある劇場らしい。アビンドン・ストリートを進み国会議事堂の横を抜けた後、ミルバンクから小路地に入った場所に佇む古い劇場。自分は幾度か足を運んだ経験があるが、彼女はご丁寧に地図まで持参しているのだからきっと初めて行くのだろうし、であれば地図一枚では心もとないであろうと、道の先を指さして)
この劇場だったら、この先の十字路を左へ曲がってアビンドン通りを真っ直ぐ……――いや、直接案内した方が早いか。ついておいで、そう遠くはないから。
(/絡んで頂き、また嬉しいお言葉まで頂戴しありがとうございます!是非シェリー嬢と一緒にロンドンの街を歩きたい!と欲が高じるあまり上記ロルにて劇場の位置まで勝手放題に決めてしまっておりますが、差支えがありましたら遠慮無く仰って下さいませ…!よろしくお願い致します。)
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