支配人 2017-10-24 18:36:25 |
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【会員登録証】
「では、まず買い取り希望の会員様にこちらの登録証を記して頂きます。僭越ながら説明をさせて頂きますので確認しつつお書きになって下さい。」
【氏名】
【読み】
「海外の方でも国籍さえ日本にあれば構いません。」
【性格】
「……ご自分でコレを書くというのも難しいかとは存じますが……執事の子もこの情報を見ながら自薦しに行く子もおりまして。詳しく書いて置いた方が人気者かと。ふふ。……見栄は禁物ですよ?」
【容姿】
「…………、……………そうですね。………………………、見栄は………いえ、虚偽は禁止ですよ。」
【希望】
「執事の買い取りは三名まで許可しております。
こんな子、このランクの子がほしい、といった希望欄ですね。もちろん誰でも良い、はなしです。個人名は………まあ、執事の子に嫌われない程度に。ちなみに貴方が許可をすれば買える物ではないのです。買い物は契約。双方同意が必要です。……で、問題なのは子供たちの権利は悲しいことですが私が持っています。法律上はね。子供たちの意見を尊重するつもりですが、法律上私とあなた様の契約になりますので不可な買い物は不可。拒否をさせて頂くことがあるので悪しからず。」
【備考】
「有れば出構いませんよ。」
………そして。此方が執事の子達の書いたエントリーシートのファイルです。加筆も若干入っていたりしますが……。そしてこれが各項目の説明書です。
【氏名】
【読み】
【年齢】
「海外やハーフなどの子でも執事希望を可としているんですよ。年齢は10~ですが、上限は三十まで。それを超えた子はAランク以上であれば孤児院の役員になったりしています。それより下のランクの子でも子会社などに頭を下げて回ったりしていますよ。………頑張っては欲しいのですが、ね。」
【性格】
「執事は腕だけにあらず、心も大切です。各々自分と見つめ合って書かせていますが……たまに客観的な文があったら加筆してある物ですね。」
【容姿】
「…………、………自画自賛を犯すような曲がった美意識の高い子はうちには居ません。たたき直します。ああ、それとランクリボンと執事服は強制的に着けさせています。執事服は特にカタログから希望の品を発注しているので、旦那様の好みに合わなければ買って着させます。………常識の範囲内で、ね。」
【ランク】
「実を言いますとSランクとSSランクの子はまだ在籍者には居ないんですよ、……ええ。そうです。まず売れ残らないんです。高くても最高品質ですから。お陰で次期支配人もまだ……都度私の出すテストに合格したらランクアップの予定です。ランクについては襟や髪、手首などに付けることを命じたリボンの色を確認なさって下さいね。」
【経路】
「その子が執事への道を志望した理由や生まれについてですね。……実は第一のふるいはここです。かっこいいから、裕福になれそうだから。……裕福に対して大きな執念が有り、そこから成長可能そうな子は認めるときもありますが、軽い理由の子ははねて施設の里親募集に絞らせてます。一流に育て上げる上で折られては心が苦しいのですよ」
【備考】
「こちらもあれば、ですね。」
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………こんな所でしょうか。では早速面会を………………と言いたいのですがね。少しだけお時間を。……この子達は確かに間違いなく売られています。そしてそのお金で自分の新しい人生と、他の孤児院の子達の生きる糧を買うのです。現実です。……しかし、このシステムが出来る前はそれすらも買えなかった。親もなく、引き取り手もなく、学校も通えず、働き口もない子に未来があったなんて口が裂けても言えません。私はこの家を綺麗とも汚いとも言えません。ただ、………私の大切な子供達です。一人でもいい。数名でもいい。執事でもいい。執事で無くても良い。ただ貴方が大切にして頂けるのならば。故に突き返しは原則不可能とさせて頂いております。ーーーーー但し、あくまで原則。法律上は貴方の養子という形になります。何か苦しめるようなことがありましたら………その時はご了承下さい。それでは、面会に入りましょう……。
→何か紙が一枚支配人の持っていたファイルから落ちた…………。
暫くお待ちを。
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