アリスは憂鬱な夢を視る

あら、手紙なんて珍しいじゃない。(庭園のお茶会中、空より訪れたのは滅多にこの場に現れない郵便の鳥。物珍しさに視線を追い掛けていれば降り立ったのは自らの目の前、咥え差し出された手紙を指先で摘まみ受け取れば"お疲れサマ"と鳥を見送り。落ち着きを持ちながら品あるつくりの手紙を丁寧に開き、ワイルドさすら持っていた空色瞳の彼が書いたなんてと思う綺麗な字で綴られるその文章、その気持ちが嬉しくて。思わずアハハと笑い声を。共にテーブルについていた三月兎には"随分機嫌が良いね"なんて指摘をされるほど。庭園を後にし、自室に戻れば落ち着き有る臙脂色の封筒とアイボリーの便箋、手紙を書く為のインクなんて久しぶりのこと。ゆっくりと筆を走らせればできあがった物を封に閉じ。自らを示すシルクハットのゴールドスタンプを封筒に端に一つ。出来上がったそれを呼んだ鳥に渡そうか)




ハーイ、元気にしてる？
可愛いオオカミ。


そんな風に言ってもらえるなんて嬉しいな。
モチロンあげる。
でもさ、タダって言うのはアンタも気にしちゃうでしょ？

折角のクリスマスだからアタシに何かプレゼントを頂戴。

アンタがアタシの事を思って選んでくれたって言うのが良いな。

それならお金もだしアンタが選ぶって意味では体で支払って貰ったも同然。
アタシもアンタに負けず劣らず、我儘なんだ。

返事はイエス。

アンタも素敵なクリスマスを。
本トは直接言えるのを楽しみにしてるよ


帽子屋


(/お手紙を有難う御座います…！どんなお手紙なのかがとてもよく伝わり帽子屋共々とても嬉しくなりましたっ。早速お返事させて頂きます…！。年の瀬の多忙が重なる時期ですので、何卒お体を第一に無理為さらず、お暇の有る時にお越し頂ければとても嬉しいです…！。是非是非！またいつでもお越しくださいませ！お話出来ることを楽しみにしております！)