赤の女王 2017-10-23 01:02:40 |
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Ciao、帽子屋さん。
この間は素敵な夜をありがとう。
ハロウィンにお菓子を交換するなんて何年ぶりだろう。童心に返ったようで楽しかったし、オレの名を褒めてくれた事も、覚えておくと言ってくれたことも、全部、ぜんぶ、嬉しかった。あの日貰ったクッキーは、ちゃんと、あなたを想っていただいたよ。素朴で優しい味だった。
さて、お礼はこれくらいにして。
今はクリスマスパーティの真っ只中だが、城に用意されたパーティ用の洋服はあなたの私物が多いと聞いたんだ。それで、相談というか、頼みがあって。
ヘッドドレスを一つ、買い取らせてもらえないだろうか?小振りのホワイトローズをあしらった愛らしいデザインの。
ちゃんと金は払うし、何なら足りない分は体で払ってもいい。ただ、売り物じゃなくて、あなたの私物である以上無理強いを強要したい訳じゃないんだ。だから、難しいようなら断ってくれ。オレが我儘を言ってるだけなんだから。
随分と長くなってしまったが、返事はYESかNOだけで大丈夫だからな。
それじゃあ、素敵なクリスマスを。
From R
(小鳥が届けたベビーブルーの封筒には青薔薇の蝋封。封を開けば丁寧に折り畳まれた便箋が目に入るだろう。送り主の気質とは裏腹に、意外にも綺麗な、癖のない筆跡の文字で綴られる感謝と懇願の言の葉。手紙を届けた功労者の足首には赤いサテンリボンが、飛行の邪魔にならないように短く結ばれていた。窓辺で毛繕いをしながら、返事を待つ小鳥におめかしを施した張本人はといえば、まだ室内に残る数羽が逃げないことをいいことに、クリスマスカラーのリボンを結ぶことに夢中になっていた)
(/図々しいアリスランキング一位に違いない愚息。ちょっぴりご無沙汰しております。本当は帽子屋さんと直接お話させてもらおうと思っていたんですが、圧倒的に時間が足りない為、手紙にて失礼します。やりたい事は山ほどあるのですが、イベント期間中に詰め込めるか些か不安な社畜ですが、またお時間が合いましたら是非遊んでやってくださいませ)
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