赤の女王 2017-10-15 11:00:59 |
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>三月兎
(この日は朝からずっと、中庭に出て大好きな絵描きに勤しんでいた。頼めば椅子は用意して貰えるだろうし、何より休憩用と思しきベンチも置いてある。にも関わらず、両膝を立ててぺたんと座り込んでいるのは地面の上。真っ白に中庭を塗り潰していた雪から解放され、主役の座を取り戻して間もない色鮮やか且つ何処か威厳めいたものすら感じさせる姿で咲き誇る薔薇達――それを至近距離に見詰められる場所を陣取る小さな体の傍には、空の鞄と150色の色鉛筆が詰め込まれた箱が置かれており。絵描きに夢中になっていたからか、声をかけられるその瞬間まで相手の存在には気が付いていなかったものの「雪に勝った薔薇の絵を描いてるンだ。」とスケッチブックを見詰めたまま返事を。スケッチブックには、たくさんの薔薇が溶けかけた雪だるまを雁字搦めにして絡みつく様が描かれている。とても可愛げのある絵とは言えないそんな絵を見詰める瞳は真剣そのもの、薔薇の花弁の一枚一枚に赤い色鉛筆で丁寧に着色していて)
( / ありがとうございました。こちらこそよろしくお願いいたします!/こちら蹴ってくださいませ。)
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