赤の女王 2017-10-15 11:00:59 |
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>三月兎
(よく晴れた日、陽光の下で誇らしげに咲く薔薇の花は見る者の目に疑いようのない美しさを伝えるはず――だが、己の目にはどうも、我先にとその美しさを武器に犇めき合っているように見えてならない。一本ならば美しい薔薇の花も、群れてしまっては強過ぎる美しさが下品に映る。「…香水と同じね、」どこまでも捻くれた頭に浮かぶ言葉をぽつ、と漏らして扉の向こう側から聞こえた声を振り返った。鏡台の前の椅子から立ち上がり、さっと手にとったコートを羽織りつつ「今行くわ、扉を開けて頂戴。」と傲慢な一言を放つ。自ら扉を開ける気は更々無い、ピンヒールと床のぶつかる音を響かせる足取りは急ぐでもなくゆったりとして)
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