赤の女王 2017-10-15 11:00:59 |
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( 目が覚めるまでこの世界をどう過ごそうか、自然界を生き抜く小さな生命などお構い無しに薔薇を踏み付けて歩きながら欠伸を一つ。と、一切の気配を感じさせぬ背後から己に飛び掛る何者かの影があった。突然の出来事にぼんやりとしていた脳内が覚醒し一瞬息が止まるも、反射的に振り返った先にはまるで牙を剥く獣を思わせる風貌の見知らぬ人間の姿を捉え。「 ____......び、ッくりさせんなよ、誰がアリスだって? 」身構えてしまったが所詮彼も己が創り出した幻想世界の住人なのだ、知識やら語彙やらは自分の手持ちと変わらない筈で、ましてや自我を持った人間である訳がない。然し彼から此方に掛けられた一言目が " アリス " なのだとしたら、聞き慣れないその名に当然混乱してしまう。夢世界なら辻褄が合わない滅茶苦茶な物語が展開されても可笑しくはないだろうと自分自身に暗示を掛けては、全てを割り切ったように余裕の笑みを浮かべて見せ。「 生憎花はモチーフ対象としか見てねぇんだよ。此処は俺の夢なんだ、指図されちゃあ困るね 」絵を描く己にとって美麗な花達はアートの対象物に過ぎず、初対面の彼から咎められた事が気に食わなかったのか挑発的な態度で吐き捨てて )
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