赤の女王 2017-10-15 11:00:59 |
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>赤の女王
(さて女王陛下の反応は如何に、と此方もまた別の意味で多少身構えながらその口が開く瞬間を待っていたのだが思っていた以上に前向きなその反応についほっと胸を撫で下ろす。恐らくはこの国の誰よりも生真面目で堅物な彼の事だ、下手をすれば何もしてくれるなとばっさり切り捨てられても文句は言えまいなと失礼ながらそんな風に考えていただけあって彼女の口から語られる情報はとても価値のあるもので。兎にキャロット、嗚呼成る程と内心妙に納得しながら言葉の途中で一度二度相槌を打てば「この様な不躾な質問にお答え頂き有難うございました。何分、私よりも女王陛下の方がこの国の方達については詳しくご存知だろうと思いまして――感謝致します。」と説明を終えた彼女に丁寧な一礼を。これでこの後自分のやるべき事は決まった。先ずは城を出て誰かと出会い、森の菓子屋でキャロットケーキを購入する為に必要な金を稼がなければとあっと言う間に目的意識も出来上がっている。初めての場所、思いがけない出来事を目の前にした自分に対する彼女の優しい心遣いが伝わるからこそ気持ちも温かく、こんな気分の表現があまり得意では無い事が悔やまれるがそれを可能な限り彼女へ伝えようと、精一杯柔らかく微笑んで見せた。それから足を一歩後ろへ引いたかと思うと「長居をして申し訳ありません、お話し出来て大変光栄でした。もう少しこの場所に慣れて来た頃に、またお会い出来れば幸いです。」と彼女に別れの挨拶を。それからくるりと踵を返し、大きな扉へ向かって歩き出す。さてこの後は何処へ行けば良いのか、まずは誰かと出会わなければまともに散歩も出来そうにないなと、考え込むように顎に手を添えながら扉をくぐって部屋の前の従者に会釈をし)
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