赤の女王 2017-10-15 11:00:59 |
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>チェシャ猫
なる、ほど?アタシは女王様よりはお姫様の方が好きだけど、難しくないならいいやっ。
(彼に促されるまま足を動かしながら、軽い調子のおかげでより分かりやすい説明に耳を傾けて。どうやら、砂糖菓子のような甘い世界ではないらしく、何やら難しい役職のようなものや本当に国のような仕組みがあるらしい。その候補として選ばれたと耳に入ったが、何分縦社会の下っ端の下っ端にいた身分。急に言われてもしっくり来るわけがなく、わざとではなく無意識に右左と首をあっちこっち。深く考えることはやめ、二へっと笑みを作り感想を一つ。その後、胸元へ片手を当て安心した仕草とともに"難しいことはアタシ、困っちゃーう!"と快活な口調で続けて。「お城に煙草もお酒もあるんだ!コンクリートの様に堅いイメージあったけど、そうじゃないんだね。へ、遊園地!?遊園地があるの!というか、そこにカジノがあるの!?」一先ず、とりとめ何か言われたりしなかったことに安心したがそれは彼の言葉で吹き飛ばされる。勿論、いい意味で。遊園地は、幼い頃一度も行ったことがなく今も行ったことがない、自分からすれば夢のような空間で思わず大きな声で驚きを表して。そして、カジノがあるという言葉に更に驚かされた。遊園地なんて、子供のために作られた束の間の夢の空間で薄暗いカジノと合わさることはなかったから。でも、逆にそれが背徳感を誘いよりいっそう行きたくなる。「ジョーカー、ね。覚えておく!…ねぇ、チェシャ猫。お願いがあるんだけど、アタシ先にその出店街と遊園地に連れてって欲しいなっ、ダメかな?」秘密を教えてもらったよう、それに美味しいお酒の場所を教えてもらった事に嬉しくて少し調子に乗った。お城=堅物というイメージは拭えず、それにいち早くどれでもいいから欲しい。一度足を止め、砂糖を吐くような舌っ足らずな口調で彼の名を呼べば、甘えるようにお願いの言葉を紡いでいく。彼がこちらを向いたならばダメ押しに、目線をあえて下に口元に指を添えて。)
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