赤の女王 2017-10-15 11:00:59 |
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>チェシャ猫
(仕事柄気配には敏感な筈なのに、薔薇の美しさに見とれていて近づいてくる誰かに気づくことなく。掛かった声に、ビクリと驚いたと体で示すように震わせながら後ろを振り向いて。一瞬だけ止まった思考は、止まる前に聞こえた声が猫の鳴き声だと判断したが目の前に現れたのは猫にしては大きく人のようで、けれども髪色と同じ耳は猫のそれで。夢なのか、それともうっかり鉛玉に当たり見ている死ぬ前の幻覚なのか。どちらにせよ、驚きの余り喉の機能は一時停止。パクパクとその名の通り、金魚の様に数回口の開け閉めを繰り返した後ようやくいつもの調子を取り戻し。「わ、随分と大きな猫さんね!アタシったらいっけなぁい、驚いちゃったっ」両手を交差するように口元に当て、驚いた仕草を見せたあとコツンッと自らの頭を咎めるように小突き。アリス、女王陛下なんてお伽話のような単語に再び驚かされながら、無言のままはいけないと時間稼ぎ代わりの詫びを一つ。「うん、すっごいキレイ!アタシが見とれるほどの薔薇が好きだなんてその、女王様?は素敵な趣味なのね。勿論、…オニーサンでいいのかな?も充分素敵だけど、ねっ!」疑問のおかげで、言葉に詰まりながらもまだ見ぬ誰かと目の前の彼へ賞賛の言葉と共にウィンクを一つ贈り。疑問が好奇心に変わるのは、自分の性格上当然の事で。湧き上がるそれをそのままにしていれば、この口は止まらない、まるで薬でハイになった時のように。それを知っているからこそ、好奇心を一先ず抑え付け、本題へと入る前に彼へと許可を求めよう。眉を下げ困った表情、そして上目遣いにすることは忘れない。)
オニーサン、いくつか知りたいことあるんだけど聞いてもいいかな?それとも、お喋りはお嫌い?
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