赤の女王 2017-10-15 11:00:59 |
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>人魚
私は……__此処ではアリスと名乗っておいた方がいいかしら。"アリス達"の中に含まれる、ひとりのしがない小娘よ。
(湖に、と口にする相手は確かに赤の城よりは静かな水辺がよく似合う涼やかな容姿をしており、昨日出会ったライオンとは全く毛色の違う上品な立ち振る舞いに少しばかり見惚れてしまい。告げられた自己紹介に応えるべく口を開くものの、そこでふと考える様に言葉を途切れさせ。一晩城で過ごしたが最初に出会ったライオンは勿論給仕をするメイド達も自分個人というより彼らの言うところの"アリス"という役職の人間に対して接している、といった感覚を抱いており、その疑念を確かめる意味も含めあくまで名乗るではなくアリスという役目の人間として自己紹介を返せば相手の反応を窺う様に其方を見つめ。ついで挨拶とばかりにさらりと口にされた称賛に控えめに笑むと「自慢の髪なの、お褒め頂いて光栄だわ。……けれど、貴方ほど綺麗な真珠色の髪の方に言われると何だか少し複雑ね」軽く告げられた褒め言葉だったからこそお礼もそこそこに此方もさらりと受け流し、それでいて自分より余程稀有な煌めきを帯びた相手の髪に視線を向ければ少々困ったように肩を竦めて見せて)
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