アリスは憂鬱な夢を視る（　半無登録　/　NBL　/　提供おじさん　）

＞ヨハンナ

＿＿＿遅ェ、帰る所だった。(部屋に響いたノックの音が誰を示すかは明確で、部屋の持ち主を迎えるのも変な話だと頭の片隅に置きながら扉を開けば開口一番にそんな嫌味をぶつけ。その割に口元には得意気な笑みが滲んで至り、床には未だ道具が散らばっていたりと今し方作業が終わったばかりだと言うことを示していて。さして取り立てた何も無かった部屋は、壁には森をイメージするように木々のウォールステッカーがバランスよく貼られて部屋の隅には飾りの造花で出来た観葉植物がステッカーをよりリアルにするように置かれて。友人であるハンプティの伝を使い手紙を飛ばしてリスやウサギのぬいぐるみを届けて貰えばそれらを隠すように置き、スイーツショップの店主が席を外していた事もここに繋がるようで。部屋のライトは赤黄色水色ピンクと色のついた星型の電気に変えられて、全体的にナチュラルテイストながら己の拘りを自己満足に詰め込んだ仕上がりになっていて。「これで他のアリスを呼んでも自慢になるぜ」彼女の反応はどうだろうか、そんな不安は自信作だと胸を張る前には姿を消していて)