赤の女王 2017-10-15 11:00:59 |
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>眠り鼠
た、大した怪我じゃないわよ!(頬を摘まんだことに対して驚くでも怒るでもない。それどころか、ただ自分の怪我を心配するだけの相手に拍子抜けすると気まずそうに目を逸らし手を離すと、一歩離れた。指を隠すように拳を作り、左の手の平でそれを覆い。「お城ォ!? アタシはお城に行きたいわけじゃなくて、家に……」しゃがみ込んだ相手を見下ろし、突然出てきたワードに素っ頓狂な声を上げ。家に帰りたい、と言いかけたところで、果たして本当に帰りたいのかという疑問が浮かび上がり口を噤んでしまった。別に直ぐに帰らなければいけないというわけでもないし、外はまだ明るい。ここは相手が言う場所へついていった方が面白そうだ。しかし、初対面の相手の背におぶられるというのはどうにも恥ずかしく、数秒考えてから「別に足は怪我してないから歩けるわよ!」と相手を通り過ぎずんずん進んでいき。ところが、相手が現れたはずの場所は再び塞がってしまっていて、どこから出ればいいのか分からないようになってしまっていた。「……もう、なんなのよ。これもアンタが言うところの いじわる ってやつなのかしら。なんか疲れちゃった。連れてって」しょんぼりと肩を落としながら相手の元へ戻ると、靴を脱いで両手に握りしめてから相手の背中へ飛び乗り。「さっきから言おうと思ってたけど、私はアリスじゃなくてクロエよ。そんなお子ちゃまな名前じゃないわ」落ちないようにしっかりと腕を回してから、薔薇たちに向かって んべ と舌を出してから、先程から聞きなれない名前を呼ばれていたことを指摘して)
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