赤の女王 2017-10-15 11:00:59 |
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>三月兎
(芸術家、という言葉にわずかに目を瞬かせる。今まで身の回りに、そう言った類の人たちはいなかった。なるほど、そうであれば彼が少し変わっているのも頷けるかもしれない。この男は一体どんな絵を描くのだろう、それとも何か形のあるものを作るのだろうか。そんな風に思っていれば、続いて彼の口から城についての話が紡がれる。最初からアリスのための部屋が用意されているなんて、おかしな国だ。見知らぬ相手にそんな待遇をするなんて、もしかしたら何か裏があるんじゃないだろうか。どこか頭の片隅に、そんな考えがちらつく。けれど、他に行く宛てもなかった。目の前の男はどこか気だるそうな雰囲気にも見えるが、悪いことを企んでいるようには見えない。それに再びここで独りぼっちにされる勇気は、小さな自分にはなかった。「それじゃ、お城へ案内してもらってもいいかしら。――ついでに、あなたの作品も見せてもらえたら嬉しいわ」)
(すみません……、少し返信が遅れます……!蹴り可)
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