赤の女王 2017-10-15 11:00:59 |
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>蜥蜴のビル
仕事…
(workの発音を至極むず痒げに口にしては、眉根を寄せ黙り込み。楽しいことは好きだ、常に享楽に浸っていたいとそう思う。だけども、その過程において苦労など当然求めてはいないのだ。これまでの生き方において、仕事なんてしなくても誰かが酒も煙草も自分へと渡してくれていた。自分はただ路地裏で愛想良く笑顔を振り撒いていればそれで全てが解決していた。それでも足りなければ哀れな通行人からお財布を拝借すれば良かった。つまるところ労働、仕事なんてものから無縁の人間であった訳で。一度楽な方法を知ってしまえば、真面目にこなすことの馬鹿らしいこと馬鹿らしいこと、ただでさえ遊びたい盛りだというのに、だ。それでもあからさまにそんな態度を表に出さないのは、少なからず目の前の彼を好いているからだろう。嫌われたくない、仲良くしたいそんな相手に汚点を晒すのが恥ずかしいという感覚は自分だとて持ち合わせているし、何より享楽的且つだらしのない件の考えを汚点と捉えることも勿論出来ている。だが、労働への染み付いた嫌悪感は拭いきれず、それを誤魔化すように「不思議のクニなのに給料だなんて何だかシビアね」なんてどうでもいいことをどこか硬い舌の根で口にしようか。ひ弱と言われればひ弱だろうし、根性無しと言われればその通りである。だが実際言われるとまた具合が違うものであり、つい反発したくなるのがこの年頃というものでニヒルな笑み、とでもいうのだろうか。それを引っ提げた相手の揶揄いと挑発にム、顔を歪め二人分の食器を纏めながら「望むところだわ。絶対やり通しますから」なんて捨て台詞よろしくその場に残すと頼まれた食器洗いをこなすべく流しへ向かい。)
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