赤の女王 2017-10-15 11:00:59 |
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>三月兎
(まもなく開いた扉から銀色の耳が真っ先に見えれば間違いなく彼だろうと。聞けば丁度休憩を入れる予定だったらしく機嫌良さそうに揺れる耳や笑みに気づけば、手元のプレゼントを渡すタイミングとしてもまたベストだろうと「そうか。俺も喉が渇いていたところだ。」なんて、あたかも紅茶が目当てだと装って後を付いていこう。彼と会うのが二度目だからだろうか。それとも立て続けに個性的なこのクニの住人たちと出会った疲れのせいか。彼の美しさは変わらないはずなのに、あれだけ嫌悪しか感じなかったその容姿を見ても何とも感じない――それどころかどこか安らぐような気持ちさえ抱く自分がいる。茶会の会場に行くと大きめの椅子を探しながらも、手元の可愛らしい箱を遠回しに指摘されるような言葉に眉間にしわを寄せ、うぐ。と一瞬言葉に詰まってから「ジョーカーとか言うやつの付き添いだ。」どこか言い訳のように返せば紅茶を準備する相手の横にお構いなしに近づいていき「――やる。」ぐい、と赤の包装紙で包まれた其れを押しつけるようにして。中にはボンボンショコラが10個。どんな紅茶にも合うようにとハンプティが気を利かせてビターなものから、蜂蜜が練りこまれたとびきり甘いもの、ナッツ入りなどなど…選んでくれたらしい。彼の口に合うと良いのだが)
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