赤の女王 2017-10-15 11:00:59 |
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>チェシャ猫
(握り締めた手は肉付きの薄い痩せた手である事は間違いなかったが、それでも不思議と男性らしい頼もしさを感じられた。こんな風に手を繋ぐのは好きだ。こうして彼の手に己の手が包まれている間は、彼と言う存在をこの手で確りと捕らえていられるのだから。記憶の中の遊園地とこれから2人で楽しむ目の前の遊園地、帰る頃にはその決着もついているだろうと悪戯な表情を浮かべる彼にクスクスと小さく笑ってみせれば「厳しく審査するね。」と冗談めかして。どんなアトラクションがあるのかと視線を巡らせれば彼の言葉の通り何やら魅力的な物があちこち待っているらしいと分かる。個人的な好みを言うならばお気に入りはジェットコースターなのだが、折角こうしてデートしているのだから彼の好みも気になる所。「うーん…」と悩む様な素振りを見せた後、園内を見回していた視線を再び彼の方へと戻しては「チェシャ猫さんのお気に入りに連れて行って。私、何でも乗れるし何処でも入れると思うから。」と依頼して)
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