アリスは憂鬱な夢を視る（　半無登録　/　NBL　/　提供おじさん　）

＞白兎


……む、(何だ、と尋ねられればその理由を答えようと自然に口は開いた。が、開いた口から発せられる筈だった言葉はつらつらと並ぶ小言によって遮られ、仕方なしにと一度口を閉じてしまえば最後まできっちりと相手の言葉に耳を傾けて。ぴしゃり、と音がしそうな程厳格さそのものと言った相手の表情と口振りからどうやら今自分は叱られているらしいと理解する事が出来れば、まずは「ごめんなさい」と一言呟く。しかし、根本的に走る事は悪い事ではないと思っているだけに芯から反省する事は出来ず「でも、オルガはアンタを探してたんだもン。見失わないように、ちょっと急いで近付いただけ。」と自分の意見を主張する事も忘れない、そんな性格をしていた。じっとこちらを見据える眼差しが何を求めているのかはもう明らかで、はっと思い出したように改めて口を開けば「お仕事の手伝いがしたいンだ。そしたら、アンタを探すと良いよって教えて貰ったの」と今こうして相手を呼び止めている理由を素直に話し、こちらからもしっかりと正面から向き合い)