赤の女王 2017-10-15 11:00:59 |
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>ユニコーン
…――、?(昼寝とはどうしてこうも心地良いのか、目を覚ました時にはきっとそう思うだろう。此処はふかふかのベッドの上でも、程よい弾力のあるソファの上でもない。柔らかい草の絨毯と枕代わりのごつごつとした木の幹、そんな環境でも夢さえ見ない程に熟睡してしまえるのはある種特技とも言える。当然、ゆったりとした足取りでこちらに近づいて来る相手の存在にも気がつかぬまま静かな寝息は続く。まさか、寝顔を観察されているなどとは知る由もない。これほど無防備な寝姿を晒してしまえるのもひとつの度胸か、こんな時ばかりは普段の仏頂面も何処へやら、少年のような寝顔を相手の眼前に晒していた事だろう。とは言え、間近で声が発せられたとあってはさすがに意識もふわりと浮上したらしい。挨拶の声に反応してピクリと動いた眉、その後にゆっくりと重い瞼を押し上げると「…おかえり、」とまだ半分寝惚けた頭のままで挨拶に答え)
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