アリスは憂鬱な夢を視る（　半無登録　/　NBL　/　提供おじさん　）

――― あれぇ、またここー … ？ ( 今日も今日とて森の中を抜けて興味の赴くままにどこかへ流れつく予定だった。だったというのは勿論、結果としてそれが出来ていないということ。正しくは森の中から抜けられていないということだ。お城を出て直ぐの場所に存在する森はいつ来ても木々が鬱蒼と生い茂っていて、いつもその間を縫うように歩いて行けばいずれ何処か開けた場所に出るのに。今日はどういうことか、同じ場所をぐるぐると回っているみたい。あの変な方向に曲がった木も、他よりうんと長く伸びている草も、模様の様な傷がついた幹だって、つい先ほど見た景色そっくりそのまま。勘違いじゃなければ此処は先ほど歩いた道だろう、と事実を突きつけられては歩く意欲を失いその場に立ち尽くし。今日は森のご機嫌が悪いのかな？ それとも、単に私の運が悪いだけか。鳥も飛ばない独りぼっちの空間に詰まった息を吐き出せば、「　ねえ ！ 誰かアリスと森のお散歩を楽しんでくれる人はいないかしらー …… なあんて、」 と悪あがきのように声を張り上げて。 )


(　/　此方の提案を許可して頂き有難う御座います！お返事の方もどうぞお気に為さらないでくださいませ。此方も相変わらず遅筆ですので…！お言葉に甘えまして迷った娘を先に出させて頂きましたが、もし絡みにくいなどの点が御座いましたら書き直しますのでお気軽にお申し付けください…！　)