赤の女王 2017-10-15 11:00:59 |
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>悪魔
…要求はシンプルだ、俺に触るな。(彼が応じる応じないの予想は抜きにして突き付けた駆け引き、思いの他あっさりとそれを受け入れたその姿勢には怪訝そうな表情に変化こそ無かったもののひっそりと安堵している。同じランク、とやらがどの程度の事を指しているのか今の己には見当もつかなかったが、そんな事は関係無い。隙を見せれば直ぐに伸びてくる手や近付いて来る顔は如何せん心臓に悪いのだ。ちらりと彼の視線が此方へ向いたのが分かるなりさっと視線は前方へ逃げ、咥えていた煙草を親指と人差し指で摘んで口から離せば此方からの要求を提示した。ゆっくりと細い息を吸い込めば、ふわりと鼻を抜けていく気に入りの煙草の匂い__仄かに甘いその香りに、彼と顔を合わせてからと言うもの何処かへ姿を晦ましていた安らぎがひと欠片落ちてきたような気がする。特別待遇、そんな言葉もさらりと聞き流しながら噛み締めていた安らぎもほんの束の間の事、顔に掛かる影と共にさっと詰められた互いの距離に咥え直していた煙草のフィルターを噛みそうになりながら「…っ、いちいち近づくんじゃねぇよ」と吐き捨てて。左手に煙草、右手はポケットの中、おまけに猫背。何とも柄の悪い風体のまま彼の言う"遊園地"を目指すその道すがら、此方の答えを待たぬ俗な発言に「勝手に言ってろ…阿呆らしい」と既に何度目かの溜息を吐いて。)
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