赤の女王 2017-10-15 11:00:59 |
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>リディア
(使い古したものではないと言え、数回使用した物で、加えてはサイズの合わない指輪とはお洒落な年頃だろう少女に送るのに不釣り合いなものだと気付くのに時間が必要で。ただ、綺麗だと言ってくれたこの世界の一つを記憶上の思い出としてだけではなく、ちゃんと彼女にも持っていてほしいと思った己の我儘である。そんな自己満足の我儘を彼女が喜んでくれたと知れば自然と表情は和らいで、無意識の内に喜びと安堵が混ざる温かい気持ちを感じて「空まで行ったら寂しいよ、俺は飛べないから」くすくす、と安堵から柔らかみを帯びた笑い声を零して「俺よりアリスに良く似合うから。大事にしてくれたら嬉しい」淡い紫は彼女の雰囲気に良く似合う、これだって自己満足に変わりない。それでも似合うと思ったのだから仕方がないと割り切って。揺れるサンゴを見れば頷きをひとつ、「勿論。アリスに沢山物を持たせるなんて出来ない」揺れる珊瑚を受け取りながら「寒くない?、今日はありがとう。」長時間の水中は己にとって当たり前でも彼女には違う、そう思えばこそ心配するように問いかけて)
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