赤の女王 2017-10-15 11:00:59 |
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( 此の広大な国の中に湖があり、其処に住む人魚さんがお手伝いさんを求めていると知ったのは単なる偶然から。美しい薔薇庭園にでも行こうかと足を進めていた最中で耳に入った情報は興味を引く以外の何物でもなく、迷うことなく志願すると業務内容の全てを理解する前に城を飛び出し湖へと歩き出したのが時間にして数時間前といったところか。城を囲むようにして存在する鬱蒼とした森を抜け、これまた大きなお屋敷を行き過ぎたところで ――― 開けた視界に映ったのは、写真を切り取ったかのように清廉と静寂に支配された湖の姿。澄んだ空気が満ち、木々のざわめきが楽を奏でる場は、一歩でも足を踏み入れると全てが崩れてしまいそうなほど幻想そのものであり。はあ、と無意識に吐いた感嘆の息が空気に溶け込む音でさえ聞こえてきそうだなんて。あまりにも俗世から離れた風景に思わず魅入っていれば、ふとアリスと此方を呼ぶ声に視線を取られ。「 …… あ、うん、そう。えっと、お褒め頂き光栄です、? 」 向いた先に立つ人物の、あまりにも湖と酷似した雰囲気に圧倒されては二、三度瞬きしてから漸く口が開いても可笑しな返事しか出来ずに。どこかで見た絵本の王子とも思しき言動と容姿に胸を擽られるも、聞こえた人魚と言うワードに考えが追い付けば、 「 貴方が人魚 … じゃあ、リディが王子様、なの? 」 と混乱解けぬままに絵本の登場人物を宛がい。 「 えっと、初めまして、人魚さん。お手伝いに来たのだけれど … ねえ、一体何を手伝えばいいの? 」 水面にも空にも見える鮮やかな瞳を見詰めては一先ず今日の業務内容を問うて )
( / 希望を両方とも叶えて頂けるとは何たる幸せ…!涙の湖に一度足を運んでみたかったものですから、ついつい舞い上がって文がいつもより冗長になってしまいました…。此方も、絡み辛い点など御座いましたらお申し付けくださいませ!それでは、本日もどうぞ宜しくお願い致します。 / 蹴り可 )
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