おーるむとーろく。（　ＡＬＬ作品無登録制　）

>>羊原
…やれやれ、人の事は言えないが…お人好しなんだな君は　──大丈夫だ、問題ないさ…これより難儀な目には飽きるほど遭ってる…今更ってやつだ。俺みたいに"ハイラル"に住んでいる耳の長い種族をハイリア人と言う、何でも噂では"女神ハイリア"様のお告げをよく聴けるようにこの耳になった…らしい
──羊ってウールのあの羊だよな？…そして鬼…鬼と言えば魔物の"ボコブリン"くらいしか思いつかないが…あいつらは人間と見れば勝てない相手にも集団で襲い掛かる"子鬼"だったな

これはシーカーストーン…今から一万年以上前、シーカー族という超古代文明を築いた種族が作り出した古代文明の遺産なんだそうだ。ワープ地点に登録できる場所なら粒子転移でワープできるし、マップ機能に狙った物体や魔物などの対象の時間を少しの間止める"ビタロック"、金属製のものを重量を問わず自在に動かし、その気になれば攻撃にも転用できる"マグネキャッチ"、無制限にバクダンを生成し、好きなタイミングで起爆・爆破できる"リモコンバクダン"、水がある場所で自在に氷のブロックを生成して足場を作り出す"アイスメーカー"、風景を写して記録できる"ウツシエ"…これがさっき言っていた"ボコブリン"という魔物、とまぁこんな風に複数の機能を搭載した端末だ。そしてこれには複数の武器や防具、それに食材や素材、料理の類を粒子に変換し、入れた当時のままの状態で収納・保存できるんだ…荷物もかさばらないし、俺は非常に重宝している

（取り敢えず、相手は罪悪感から解放されたようだ…そして同時にハイラルに住まう者なら誰でも知っている種族に聞き覚えがなさそうな反応を見せる。ハイリア人はハイラルに住む、俺のような耳の長い人種であり、何時の話だったか、女神ハイリア様のお告げがよく聴けるようにこうなった…と聞いた覚えがある。そんな簡素な説明を終えると、青年は自分は羊であり、モモタロウなる話に出て来る鬼…かもしれないと含みのある言い方をした。…羊はまぁウールの取れるあの羊だろう。鬼…と聞けば、ハイラル全土に生息する豚鼻をした子鬼の魔物である"ボコブリン"くらいしか思い浮かばない…奴らはこん棒や荒い作りの弓など粗雑な武器を作ったり、馬に乗馬したり、狩りをしたり、仲間同士でテリトリーを作ったり程度の知能はあるものの、基本的に人間と見れば相手の強さなどを考慮せず、集団で襲い掛かる野蛮な魔物だ、しかし殆どはただ乱雑に武器を振り回しているだけであり、あまり強くはない…そんな奴らでも、古代兵器"ガーディアン"が近づいてくれば流石に一目散に逃げ出すが…あれとはまた違うのだろう。そしてシーカーストーンに興味を示した相手にこれがシーカー族によって生み出された一万年以上前の古代文明の遺産であること、内蔵された機能などの詳細な内容を順を追って操作をしながら、ウツシエ機能を使って撮影したボコブリン族では最弱の赤い"ボコブリン"のウツシエを見せながら説明して）

>>志貴
確かに古いものではあるが…故障というよりも一時的な動作不良のようなもんだろう。シーカー族の古代文明の遺産は伊達じゃないさ…何せ、普通の金属なんかとは比べ物にならない硬度を保ちつつ、電気を通さない、火山地帯なんかの高温にも耐え、防水は勿論、水に浮くほどの軽さを持つ特殊な物質でできてるからな…多分今の技術じゃ再現は無理だ。だが裏を返せばそんな生半可なことで壊れるほど軟でもないってことだからな。
──あるにはあるが、通貨が恐らく違うから使えないだろうな。今まで溜め込んだ宝石を纏め売りすればすぐにでも稼げるだろうが…って随分と迷いなく提案したな、俺が賊だったりしたら…なんて考えないのか？

（どうにも専門的な用語が多く、疑問符を浮かべているようだ…もう少し分かりやすく言うべきだっただろうか、ともかく見知らぬ場所に飛ばされたとだけは理解できたらしく、シーカーストーンに治る見込みはあるのか？と質問された。それに対し、恐らくは一時的な動作不良によるもので、故障ではない故、時が経てば自然に治るだろうと根拠を上げながら順を追って述べて。ホテルが取れるか、で言えば金銭はあるが、この世界の通貨と俺の世界のルピーでは通貨が違うため、使えないだろうと緑色の宝石のような通貨である一ルピーを懐から取り出し。もしくは"イワロック"を倒したり、鉱床を破壊して手に入れた宝石が大量にあるため、売ればすぐに稼げるだろうが…とシーカーストーンの端末を操作しながら、収納されていたダイヤモンドの原石を出現させつつも、あまり慣れない場所で宝石を纏め売りして目立ちたくはないというのもあり、少し難色を示すが…そう言っているうちにうちに来ないか？と唐突な提案をして来た…少しばかり面食らったが、流石にそれはお人好し過ぎないか？もし俺が賊だったらどうするんだ？と少々相手を試すような発言をするのもあれだったが、敢えて気になったので思考顔のまま尋ね）

>>あずさ
あー、すまない…何か取り込み中だったらしいな…てっきり"イーガ団"のような賊がウロウロしているものかと…とにかく一旦落ち着いてくれ。詫びの意味も込めてこれを、"がんばりハチミツアメ"だ…栄養価も高いし、甘味なら気分も落ち着きやすいだろう

（完全に此方に気付いてなかったのだろう…少女は此方を視認するや否や、盛大に悲鳴を上げつつ、尻餅をついてテンパり始めた…。よく分からないが、取り込み中だったようだ。てっきりイーガ団のような賊がウロウロしているものかと思っていたため、申し訳なくなって謝罪しつつ、シーカーストーンの端末を操作して一瞬で服装を元の英傑の服に戻しつつ、一旦落ち着いてくれと詫びの意味も込めて収納してあったがんばりハチミツアメを取り出して渡す。包み紙に包まれたガンバリバチが集めたハチミツを煮詰めて余分な水分を飛ばして固めたほんのり甘い栄養満点の天然キャンディーであり、頭をスッキリさせるにはうってつけだろう）