[ 壱 _ 物語 ] 時は江戸、立派で賑やかな城下町に住む武士や町人の間にひっそりと佇んでいる人の形をした妖。人の形に成って堂々と昼間から町を歩いて買い物をしたり、妖にとっての時間である夜迄建物の裏で静かに過ごしたり皆思い思いの生活をしている。危害を加える事は殆ど無く、友好的な妖ばかり。 _____ そして今日も、 人の中に紛れて暮らしている。 .