_ 2017-06-01 20:40:52 |
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「 なに、どうしたの? 」
重い足取りで手招きする2人に近づいて口を開くもずっと黙ってたせいか急に声を出して少々素っ気ない感じになってしまった。
そんなことを微塵も気にせず2人は顔を見合わせにやぁ~として黙ったまま私の手を引く。何処にいくのか何のようなのかも聞かされず引っ張られるだけのこの状況に理解が追いつく訳もなく。なに、どうしたのと先ほどと同じ言葉を何度もいう。
屋上にでた、結局来るまでの間2人ともなにも教えてくれなかった。何時もは顔を合わせるたんびに眩しい笑顔を浮かべながら話しかけてくれるというのに。やはり最初の素っ気ない感じ、悪かったかな。
いや、待てよこの状況。放課後の屋上、呼び出された自分、学年の盛り上げメンバーに入るリア充2人。これはまさか、俗に言う「 調子のってんじゃねーよ 」っていう呼び出しだろうか。
いやいやいや、あの優しい2人がそんな事するわけないないないないない。うん、じゃあなに?なんで何も言わないんだろ。えっ、こわ。
「 あの、どうしたの? 」
もう一度聞こう、うん、良くやった自分。
目の前の2人は私の不安をかき消すように目を合わせもう一度にやぁ~と笑うと大きな声を出していった。確かにそういった。
「「 桃ちゃん、ももっ ! 」」
「「 アイドルになろうっ ! ! 」」
「「 …は? 」」
_たぶん私はその時、この世で1番変な顔をしてたと思う。
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