微温湯という眠気に浸された思考がぼんやりと霞んで輪郭を曖昧にしていく。 いくら掬えど指間から零れ落ちて汲み取ることが叶わない。今はまさしくそういう時。 俺にとって思考を止めるのは息を止めるのと同じことだけど、考えても何も認識できない自分の状態が愉快で仕方ない。