監視者 2017-05-13 19:36:17 |
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この世界、クラウンは戦乱の世を極めていた。
鬼桜
女王の花(アマリリス)
四聖連合(マクスウェル)
刃(スパーダ)
この四つの大国が世界を手中に納めんと各々の武器を取り出して全てを奪う為に戦う。
世界に安息の地は無く、何処もかしこも死体の腐った匂い、力無き一般人の悲鳴、狂った戦士の怒号が大地を埋め尽くす。
力有るものはこれを好機とし、功績を上げて王に近づき富を得て美味しい思いをする。
だが力無き物は只搾取されるのを黙って受け入れるしかない。
ある者は悪戯に殺され。
ある者は妻を目の前で犯され。
ある者は奴隷として人間の尊厳を奪われた。
そこに救いの手など無く。
信じられるのは自分だけ。
犯罪は日々増加の一途をたどり。
だが国はあくまで外の世界の話として放置し、国の恩恵を受けられぬ者の悲鳴は強まるばかりであった。
そんな中、とある科学者が世界を渡り歩いていた。戦争によって全てを失った子供達の心に入り込み、自分の子供(モルモット)として受け入れ、世界の片隅にある無人島に子供(モルモット)達と住み、とある研究をしていた。
それは人々が語り継ぐ神話の力を再現出来ないかと言う物だった。
例えば、セラフと呼ばれる炎を司る大天使の力やインドラと呼ばれる軍神の力を呼び起こす研究がおこなわれている。
人々は馬鹿だと罵るだろう、だがその研究者には関係無かった。
心踊るような神話の世界、それを実現できたらどれほど素晴らしいか、その事しか頭にない。
だから子供を集める、親だと刷り込ませれば簡単に言うことを聞くし、力を受け入れるには真っ白な子供のほうが成功する。
だから優しい親を演じてその心を絡めとった。
そして心を奪われた子供たちの研究者への愛は異常だった。
どんな過酷な実験でも耐え抜き。
データをとる為に人殺しも平気でやった。
親の為に全てを捧げるその姿は狂気そのもの。
歪な家族が出来上がってしまった。
その家族の狂気は大国にも目を向けられる。
さてこの世界はどうなるか。
まだスレ禁
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