匿名 2017-04-17 22:31:01 |
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「……はぁ」
「また悪かったのか。見せてみろ」
「えー、やだ」
「課題を手伝ってやったヤツに言う言葉か?」
「仕方ないなぁ……」
「……」
「……」
「……国語だけとれる。勉強をしないヤツの典型的なパターンだな」
「うっ」
「松岡、なにも知恵熱で倒れるほど勉強をしろとはいってないんだ。人並みに努力をしろ」
「……そ、その努力に費やす時間が、なくて」
「なぜだ。A級の俺ですらあるぞ」
「いや……」
「お前は出水たちのようにゲームをするわけでもないし、太刀川のように課題ほっぽりだして訓練に勤しむってタマでもないだろう。お前はヒマ人なはずだ」
「けっこうグサグサいってくるね!?」
「で?」
「……」
「……」
「……いや、フツーに過ごしてるだけなんだけどね?」
「ふつうに」
「フツーに」
「よし。なら、お前の生活をグラフ化するぞ」
「ん!?」
「とりあえず座れ」
「え、いや日直の人に迷惑なんじゃ」
「今日の日直は俺だ」
「あ、ハーイ」
「まず、朝は何時に起きる?」
「そこから? えーと、5時」
「で?」
「で、って。そのあと、ろんを起こして朝食食べて、身支度して、7時には学校着くようにしてるよ」
「……、学校が終わるのが、まぁ大体17時ということにして、それからは?」
「ボーダー行く。早くても20時まではいるね」
「そこだな」
「え?」
「そこの時間を勉強に当てろ」
「ええええやだやだやだ」
「やだじゃない。訓練室行っても寝てるだけってよく聞くぞ」
「誰から?」
「奈良坂」
「奈良坂ぁ……!!」
「どうせ寝るならその時間を勉強にあてろ」
「ええ……。ボーダーで勉強……?気分のらないよね……」
「俺がいつでも教えてやるが?」
「えっ」
「それに、ボーダーには進学校のヤツらだっているんだ。家で1人で勉強するよりはるかに捗るだろう」
「でも、進学校ったって、綾辻さんは基本いないし、亜季ちゃんは顔見知り程度だし、歌歩ちゃんは歌歩ちゃんどころじゃなくなるし、辻くんは辻くんだし、奈良坂くんはなんか癪だし」
「……俺しかいないか」
「でも、三輪くんも忙しいでしょ?」
「お前に構うくらいの時間はある。お前と違って、効率のいい生活を送っているからな」
「なかなかイヤミな……」
「で、どうするんだ?」
「……おねがいしまます」
「わかった。お前今日任務あるか?」
「ないよ」
「そうか。じゃあ今日からやるぞ」
「ええええええ」
「でないとお前はいつまでもずるずる引き延ばしにするだろう」
「否定はしないけど、え、マジかぁ……」
「ほら、さっさと支度しろ。時間がおしい」
「うぇ~……。……三輪くんさぁ、すっごい私に世話焼いてくれるけどさぁ、なに、好きなの?」
「まぁ、好意がなければここまでは尽くさないだろうな」
「……私キミに好かれるような行動をした覚えないんだよね」
「なんだ、俺に好かれるのは不満か?」
「いや、納得がいかないだけ」
「……なら、」
「?」
「お前の姿をみてると自分の姉を思いだすから、という理由にしておいてくれ」
「……え、三輪くんのお姉ちゃんこんなだらしなかったの?」
「そういうことではない姉さんを侮辱するな」
「いやいやいやそうとしか」
「それに、あくまでも建て前だ。あまりつけあがるなよ」
「ええええ、どこか理不尽に感じるんだけど私だけなのかなぁ、これ」
「そうだ」
「ええ……?」
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