しお 2017-03-30 22:52:02 |
通報 |
( 胃の中の魂が、洗濯機みたいにぐるぐるぐるぐる回る。21グラムの重みが積み重なって溶けていく。どろどろに、どろどろに溶けていく。ごめんね、ごめんね。誰に?誰にだろう。もう何もわかんないんだ。騒音に耳を塞ぐ。遥か下に見えるアスファルトが揺れる。そんなことで、夏だなって感じて。赤い車も信号もあの女の子もゆらゆらり。胃の中ではぐるぐるぐるぐる。緊張、圧迫、威圧、絶望。咄嗟に口を押さえた。ぐちゃぐちゃになった21グラムが僕の前に姿を現す。ざまあみろ。馬鹿野郎って。そうして僕はアスファルトとキスをした。 )
トピック検索 |