フラミンゴ 2017-03-30 08:35:20 |
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(頬を撫ぜる冷えた空気に、静まり返った周囲。ひっそりと夜長を楽しむひと時は、急な第三者の声掛けで幕閉じ。びくり、と驚きに体が跳ね上がる。更に驚きは重なるもので、見知らぬ人影からまさかの見慣れた帽子屋の姿へ変貌。ぽかり、と口を開け乙女らしからぬ驚き方をしてしまったのはご愛嬌というもので。「え、えぇ!?」小さな叫びをあげ、マジマジと目の前の人物を見遣る。確かに格好ばかりは自身の尊敬する帽子屋のそれ。しかし幾分彼女より身長は高いし、掛けられた声は恐らく自前であろう彼のもの。彼女からの説教でなければ怖いものではない。小さな手を腰に当て顰められた眉はそのままで「もぅ!誰か知らへんけど驚かさんといてーな。心臓止まるか思たわ!そういうお兄さんこそ、人が悪いんやから」相変わらずの言葉のテンポでポンポンと言葉の応酬を。驚きから抜け出せば後に残るのは好奇心しかない。不機嫌顔を作っておくのも限界、ぱっと笑顔の花を咲かせると己の隣に座るよう片手で手招き「折角会えたんやし、少しうちの話し相手になってくれん?お兄さんは色んな人に姿形変えれるんやろか?なんや忍者みたいやなー」キラキラと物珍しさから輝く瞳を彼に向けてお喋りを続け)
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