フラミンゴ 2017-03-30 08:35:20 |
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僕もフルーツだぁい好き!…でもあのざくろって言うのはだけは、どうしてもアカンわぁ(また一つ彼との共通点が見付かった、と明るい声音で同意しては見せるものの、はたっと動きを止めて。以前美味しいから食べてみろ、と差し出されたザクロの見た目にブルブルと首を横に振って脱兎の如く逃げたのは懐かしい記憶。今も思い出してブルリと肩を震わせ「ディー君は見た事ある?めっちゃ、エゲツない見た目なんやからぁ!」隣の彼に必死になって力説し。あれは最早食べ物じゃない、と口をへの字に曲げて見せる。指が美味しそうなど予想していた反応の更に上を行かれてしまえばむすりと眉根を寄せ。「ディー君のいけず!そんな言うんやったら僕も食べてまうもんねぇ」クレープを豪快に食べたからか、彼の鼻の頭には見事にクリームが付いてしまっている。よいしょ、と伸び上がるようにして顔を近づけては、今から食べますよと合図するように先に口で"ばくっ"と効果音を出してから、クリームを掬い取るように鼻の頭へと口を付け。口内に広がる甘さに満足げに瞳細めては「へへ、僕もディー君のお鼻食べたったもんねぇ。これでお相子様ぁ!」どやぁ、と胸張って見せる。彼は己の悪戯を面白いこと、と称したが此方としては確固たる意志があってやったこと。寧ろ意地悪ついでに、ある使命感のもとやったのだ。「やって、フラミンゴ君兄ちゃんより年上やん。でもいーっぱい長生きして貰わなアカンから、"好き嫌いはいけませーん!"ってやっただけやもんねぇ」不健康では長く生きれるものも生きれまい。フラミンゴを健康体にするのは、兄だけではなく姉弟の望みでもある。「ディー君からも野菜あげたってなぁ?」同じ仕草を真似する気安い彼にクスクスと楽しげに笑いつつ提案する姿は、きっとフラミンゴにとっては悪魔そのものであろう)
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