フラミンゴ 2017-03-30 08:35:20 |
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(森の中はそよそよと涼やかな風が泳ぎ、頬に髪が散る。きょろり、と時折辺りを見渡し方向を確認しては足を進める。そんなこんなでどれくらい歩いただろうか、前方から土を踏みしめる音が聞こえ顔を上げると探していた双子の片割れを見付けた。ぱぁ、と瞳は明るく輝き「ディー君!良かったぁ、方向ちゃんとこっちで合ってたわぁ」自身からも小走り気味に彼へ近寄っては、会えた嬉しさにへにゃりと頬を緩める。差し出された手に遠慮する事なく籠を手渡し、己は反対側の腕に抱き付いては、クンクンと彼から香る苦く眉根が寄ってしまいそうな匂いに鼻をつまんで。「今日のディー君、何か変な匂いする…。変なもんでも食べてしまったん?」子供の横柄さでズケズケと質問を繰り出すも、その隣から離れる気はないようで腕に引っ付いたまま。久し振りに会う彼は矢張り自分達よりも全然大人で、とても大きく見える。ちょうど今日は二人一緒には居らぬようだし、質問するにはもってこいだ。ただいきなり、こんな誰がいるとも分からない森の中で質問するつもりもなく。「今日はディー君かダム君に会いたかったんやぁ。あんな僕、聞きたいことがあってん!でも、その前に一緒に苺食べよーぅ。クレープの生地とかクリームも貰って来たからいーっぱい食べれるねぇ」質問は後回しにして先ずは腹拵え。キューとお腹がいよいよ空腹を訴えれば、急かすようにちょいちょいと腕を引っ張り、何処か座って食べれる場所までの案内を強請り)
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