フラミンゴ 2017-03-30 08:35:20 |
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(目の前で生々しく動く喉仏、寄せられた顔、サプライズのように重ねられた唇。互いの唾液で濡れ濡れと艶めく唇は色めき、まるで匂いたつようだ。ペロリと覗かせた舌先で唇の端を舐め、前髪越しに瞳を眇め。「そりゃ面白い冗談だ。俺を食ってくださいっつー前フリかなんかかア?」余裕を見せ、ペースを崩す事なく笑む姿の何と可愛らしい事。敢えて自身が上であると言葉にして宣言するのも愛いものだ。ガハハ、と大口開けて豪快に肩を揺らしてはテーブル上で転がる賽子を見遣る。ゲーム開始の合図は何とも単調。指先で横へ流された前髪、遮るものがなくなった眼光は、室内の光を反射し鈍く煌めく。ふ、と陰を落とすように細めた瞳で流れるように彼を見つめた後、台座前に置かれた椅子へ移動する事で相手の手から逃れる。どかりと椅子へ腰を落ち着けては、カジノ内を行き交うバニーガールを呼び、その盆の上に乗せられていたワイングラスを受け取って。品性のない豪胆なさまで、ワインを呷り。「いいじゃねえの。そのゲーム乗った。んで、負けりゃ俺はアンタのもんで、勝てばアンタが俺のもんってか?そういや美人のジョーカーちゃんが幾らかくれたっけなア」先刻首元にプレゼントされたチップを今思い出したとばかりに取り出しては台の上へと全部乗せる。さて悪魔のダイスなるゲームの内容とはどんなものか。ここに至って肝心の内容を聞いていない事に気付けば「うっかりしてたわ。肝心のゲームの内容が分からねえ。どうすりゃいいんだア?」わりぃわりぃ、と悪怯れるでもなく片手でペチリと額叩けば、緩く足を組んで"んで?"と説明を促す様に首傾げてみせて)
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