フラミンゴ 2017-03-30 08:35:20 |
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(警戒心を生ませて得になる事は無い、本音を言うならば今すぐにでも手を出してしまいたいその思いを堪えていたのに、そんな思いなど露知らずと彼の方から手を取り髪に触れるその距離感が己に残る僅かばかりの自制心すら崩してしまい。喉仏を揺らしゴクリと飲み込んだ生唾は正にそんな欲を表に出しているようで、余計のこと、自由を体現したかのように掴み所のない目の前の彼を囲いたくなってしまう。"くすり"と息を漏らすように小さく笑みを零せば「ゲームをする前に親睦を深める、か。__アリスが望むなら、幾らでも」遠慮なく顔を寄せれば対価の前払いとでも言うべきか、形の整った彼の唇へ口付を行って。熱を受け取る様に啄み重ねた口付の後に寄せた顔を戻すと「俺は"悪魔"、アンタみたいな色男を食っちまいたくて堪らない。」顔を寄せた際に感じた匂いは仄かにアルコールが混じっていた、彼を此処に連れてくる途中にジョーカーから貰ったのだろう。表情だけは依然変わらず余裕綽々に笑みを蓄えて、爪を弾く様に人差し指と親指でパチンと音を鳴らすと「折角タイプのアリスが来たんだ、俺の物にする為に必死になってる」本性やら手の内やらは出さないが、それでも全くの嘘では無い。真実を織り交ぜたその言葉を綴ると眼を細めた後にテーブルの上へ一つのサイコロを転がし「さぁ、ゲームをしよう」悪魔と言えど、ルールは守る。ルールを守るからこそ、逆に借金漬けにしてしまえば遠慮は無い。顔を隠すように掛かる彼の前髪を指先でスウと開き、年相応の皺の刻まれるその目元を真直ぐに見詰め再度悪魔のささやきを)
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