フラミンゴ 2017-03-30 08:35:20 |
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(テーブルに置かれた紙袋を横目で確認しながら、告げられた言葉には思わず忍笑いを漏らし。まさかそこまで予想通りになるとは。甘い物好きな彼が己のチョコだけで良いなんて、何と甘美な言葉であろうか。ただ日頃厳しくチェックしている身としてはこんな時ばかりは甘えさせたい。きゅ、と握った手を緩く揺らしながら「ええのん?この季節限定のチョコなんやろ?俺はちょっと興味あるけどなァ。一緒に選んで楽しもうや、な?」飽く迄も自分の為に、を強調しながら彼にとっては凶悪な誘い文句になるであろう誘惑を囁き。サーカス小屋を出ると、冷たい北風が頬を打つ。外は大好きだが、この寒さだけは慣れない。ぶるり、と体を震わせ気持ち横を歩く恋人の体にピタリとくっ付いて暖を取ろうと。わいわいと賑わいを見せる遊園地内を楽しむようにゆっくりと歩きながら、何処へ行こうか思案して。イベント内容を思い出しながら、そう言えばと最近起こった出来事を雑談として提供を。「そういや、イベント言うたらソヨンの奴がドドッチのイベントに挑戦してウサギGETしとったわァ。あ、ふーちゃん。もし其れ使って何かお強請りされても嫌なモンは嫌ってはっきり断るんやでェ?」まだ誰に使うかは聞いていないが、フラミンゴに使う可能性も否定出来ない。何だかんだと自分達家族に甘い彼のこと、多少無理をしないかが心配で。言い聞かせるような口調で語り。人混みを摺り抜け辿り着いた場所はバレンタインモチーフの雑貨が色々と並ぶ可愛らしいショップで。繁々と商品を眺めつつ「なぁなぁ、ふーちゃん。何かお揃いのモン買わん?」使えるものはないか、と見定めながらそんなお願い事をサラリと気負うことなく口にしてみて)
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