フラミンゴ 2017-03-30 08:35:20 |
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(彼の為に運んできた水、グラス内で波が畝る。それと言うのも不意打ちで頬を撫ぜる彼の柔い人差し指が与える接触と、周りに花が綻ぶ程優しく咲いた笑み。ピクリと動く肩、見開いた瞳。ふっと抜けた吐息と共に張っていた力を抜き、グラスを持っていない方の手で項垂れるように目を覆い隠してしまい。結局は惚れたものが負け、諦めたように目を隠していた手を離し、一口水を含んでは、彼の顎を掴んで上向かせ、そっと触れた唇から水を受け渡す。唇の端から垂れる雫は持っていたハンカチで拭いてやる程の理性はどうやら残っていたようで。「ふーちゃん、悪い子やねェ。クリスマスに一体俺以外の誰と呑んでたん?それも…こんな可愛く酔っ払ってまうほど…」火照る頬も、潤む瞳も、何時もより緩んだ表情も、どれも己の自戒を揺るがすもの。徐に伸ばした指先を彼の首元に伸ばし、丁度頸動脈が触れる付近を上から下に撫ぜて。「いっその事、首輪付けて繋いだろか?」冗談か本気か、敢えて仄かに口許に微笑浮かべ、そっと空気に溶かすように言葉を落として)
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